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取材日:2007/03/30
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長井啓友さん
―大学院博士後期課程に在学中
- 略歴
- 2001年,電子制御工学科卒業,新潟大学・工学部情報工学科へ編入学
- 2003年,新潟大学卒業,新潟大学大学院博士前期課程進学
- 2005年,新潟大学大学院博士前期課程修了、博士後期課程進学
- 2003年,新潟大学卒業,新潟大学大学院博士前期課程進学
- 入学のきっかけ
- 中学時代に,毎年テレビで,高専のロボットコンテストを見て,自分もロボットを作ってみたいと思ったのがきっかけでした。仮に,ロボットコンテストに参加できなくても,電気・電子回路設計やプログラミングなどの科目で,多くの実践ができるのではと思ったこともきっかけの一つです
- 高専時代の思い出
- とにかく実験が多く,レポートに追われていたような気がします。制御工学実験だけでなく,物理実験も重なると辛かったですね。大学受験戦争は無くとも,レポート地獄がありました。しかし,この経験のおかげで,大学に編入学した後の実験やレポート作成において,通常の大学受験で入ってきた学生よりも,大学の先生方の評判は良かったですね。成績においても,高専生は優秀だという定評があります。
- それと,思い出として印象深く残っているのは,2年生のときに参加したプログラミングコンテストです。この経験は今の私のベースになっているかもしれません。授業が終わると,情報処理センターに行き,夜までプログラミングをして, ときには泊まり込むこともありました。時間を作るために,授業をさぼることもしばしばありました。コンテストでは,特別賞を受賞することができ,本当に嬉しかったです。さらにロボットコンテストにも参加したかったですね。そうすれば,もっと面白い学生時代を送れたのではないかと少し後悔はしていますが,十分に充実した高専時代を過ごしたと思っています。
- 大学生活(サークル,研究室)
- 新潟大学に進学し,部活は合唱部に所属しました。部活では,高専では会えなかった人達に会い,いい刺激になったと思っています。高専や工学系の閉じた世界で生きず,様々な人と関わって生きた方が人生面白いと感じました。ただ,編入学の弊害で,編入直後の3年次では,かなりの数の単位を取らなければなりませんでしたので,部活動との両立はかなり大変でした。
- 研究室での課題は,高専時代の実験や卒業研究の経験があるため,比較的に簡単にこなせます。学部4年次の卒業研究では,特にそう感じます。高専生が,こういった点で通常の学生よりも優位に立っているのは間違いないですね。ただ,英語の論文をもう少しすらすら読めるとさらにいいですね。英語は短期間で身に付く物ではありませんので,高専5年間でじっくり勉強することをお勧めします。
- 後輩へのメッセージ
- 就職率が高いことにも現れているように,高専生の仕事に対する姿勢と能力には,定評があります。近年,日本の社会が格差社会へと向かっている中で,高専生は社会的に優位に立てる能力を持っていると思います。ただし,高専ではそれなりに厳しいカリキュラムが組まれており,こなすのも大変だということも忘れないで下さい。
- カリキュラムの内容についても,特に,電子制御工学科では幅広い分野を学び,卒業後どのような分野に進もうとも,必ずと言って良いほど役に立ちます。数学や化学,経済・経営の分野に進んだ友人もいます。特に,高専が自分に向いていないと思っている人は,あまり悲観せず,まずは卒業して,そのときにもう一度自分の進むべき道を考えても遅くはないと思います。
- これから受験を考える人へのメッセージですが,コンピュータが日常生活に非常に深く関わりを持つ時代,日本でも技術職の地位が向上しつつあります。高校,大学と進むよりも,高専,大学へ編入学と進んだ方が,より多くの基礎を学べ,より充実した人生を送れると思います。高専,特に電子制御工学科は,そういった点でお勧めの学科です。
- カリキュラムの内容についても,特に,電子制御工学科では幅広い分野を学び,卒業後どのような分野に進もうとも,必ずと言って良いほど役に立ちます。数学や化学,経済・経営の分野に進んだ友人もいます。特に,高専が自分に向いていないと思っている人は,あまり悲観せず,まずは卒業して,そのときにもう一度自分の進むべき道を考えても遅くはないと思います。